Casual or Traditional
Jersey
ファンを惑わすラグビー界のおおらかな遺産
- 過去に数度,Kitbagにて販売している南ア,ウェールズのCottonTraders製ジャージを「復刻,デッドストック」として販売している旨の「善意の」書き込み報告を頂いた
- その都度,管理人は「あれはレプリカではありませんよ」と返答するのだが,善意の情報だけに非常に心苦しい気持ちになる
- ここではラグビーファンを惑わすカジュアルジャージについて研究してみたい
カジュアルジャージとは何?
-
まず,「レプリカジャージ」とは協会と契約した正規のメーカーが,その契約期間中に製造販売する,模造(レプリカ)ジャージの事である
- つまりこのメーカー以外が製造したジャージは,レプリカではなく,正規品では無く又基本的に違法である
- ただ,ラグビー界はまだこの辺がおおらかと言うかルーズで,ちゃんとした協会エンブレムを使用した各国ジャージを
- カジュアルジャージ,トラディショナルジャージとしておおっぴらに販売している
- なんだかこのサイトと似ている・・
- これはかなり前から続くラグビー界のおおらかな伝統であり遺産である
- しかしファンにとっては正規レプリカと混同する非常に紛らわしい存在
- これらカジュアルジャージを生産しているメーカーが,各国協会に許可を得ているのかは不明(恐らく無い)
- サッカー界ではこの辺の契約問題はシビアなので,これらのカジュアルジャージは基本的に無い
- サッカー界では,TOFFSが各国協会と正式に契約を交わし過去のデザインのジャージを正規デザインエンブレムを付けて販売している
- 又,これらラグビーの「カジュアルラグビージャージ」はサッカー界の東南アジアや南米で密造される「偽物ジャージ」とはやや違う
- 何故なら,カジュアルラグビージャージを生産しているのは,立派に会社登記をした下記ロゴのような合法的な企業だからである
- つまり,正確にはレプリカでは無いが,別にそこまで気にしなければ単なる模造品としてのレプリカジャージとしてOKだったりする
- 管理人は正規品とはみなしておらず,「懐古ジャージ」だと思っている
Cotton Tradersのカジュアルジャージシリーズ
- 現行6カ国も全てそろう,CTカジュアルジャージ
- 3カ国の協会の正規サプライヤーをした実績もあるので非常に紛らわしいCTジャージ
- どれも同型色ジャージにエンブレムと言う構成
- ご覧の通り,旧ロゴのジャージが整然とラインナップ
- ちなみにこれ,同社HPでも堂々と販売している
- もちろん南半球勢も勢ぞろい
- 南アについては下記参照
- 基本的に旧ロゴをプレーンカラージャージに刺繍してある
- 上記画像はバーバリアン製のカジュアルジャージで,ライオンズや襟紺のEng「偽物」も見える
- 他にも,今は無きCottonOxfordもカジュアルジャージ各国フルラインナップだったし(各£32)
- ハルブロや小さな英国系メーカーもこれらのジャージを生産していた
- 大手であっても,UmbroやCanterburyも全然自メーカーと契約していない国のジャージを平然と販売していた
- ただ,物自体はちゃんとした綿ジャージだし,なにより「おおらかで緩やかなあってないような規制」がラグビー的で良いとは思う
- 又,下記に紹介する「偽物」とは一線を画しているのもその一要因
- ただ,この先恐らく販売出来なくなるのでは無いかと思う
- 懐古趣味を楽しみたい方は早急の購入をお勧めする
- 価格は正規レプリカの半額程度の価格で購入できる
最も紛らわしい「契約実績のある協会」のCTジャージ
- 実際CTはEng,Wal,南アとは正規サプライヤーとして契約した実績があるが,その時と言うのは基本的に90年代のことであり
- カジュアルジャージにあるような,「単色ジャージにエンブレム」と言う伝統ジャージの頃では無い
- CT自体70年代にEng代表として活躍した,Fコットン氏が作った会社なのでそんな昔には会社すらないのである
- 残念ながら,CTが最初に手がけたEng代表ジャージはカーリング氏の着ているジャージである
- つまりCTは左の様な,純白ジャージは正規サプライヤーとしては製造していない=このジャージはレプリカでは無い
- 主に純白ジャージを長きに渡り,正規に供給し続けたのはUmbro,Bakta等他メーカーである
- ウェールズも「襟以外赤ジャージ」の頃はUmbroが正規サプライヤーである
- 残念ながら,CTの手がけた最初のウェールズジャージは右の襟,袖先グリーンジャージである
左 :現在のカジュアルジャージ(花畑無し) − 右 :1995当時のレプリカ(花畑有り)
1995の頃のトレーニングジャージ(花畑確認)
- 最も紛らわしい南アジャージ
- ただ,80年代後期からCTが正規サプライヤーとして供給していたジャージのエンブレムは
- 「カモシカ内向き,下に花畑」である
- 残念ながら,南アカジュアルジャージには当時はあるはずの花畑が無い
- 花畑が「正式に」なくなったのはNikeになって「カモシカが外」を向いてからである
とうとう出回ってきた粗悪な偽物ジャージ
- とうとうラグビー界もビジネス的に活発になってきたので,粗悪な偽物が売られ始めてきたようである
- 上の少し前の4カ国のジャージの絵は,その偽物を売るサイトの物
- 恐らく購入すると下のような粗悪品が送られてくるのだと思われる
偽物
ライン,Nikeロゴが違う
管理人所有本物
この画像のイングランドは襟が紺で1992 or 1995の偽物!
- ちなみにこの偽Engジャージ,首周り上の襟にボタンがありちゃんと閉まっているが,CT物は「1つボタン」なので,最上部にはボタンは無い
管理人所有本物
01/12/24
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