一般には陽の目を見ない「はず」の1着!
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2003年6月 NZオークランド
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2003年6月 NZオークランド
日本では初夏の陽気の続いていたが、ここ南半球では
やや肌寒い落ち葉舞う秋である
ただ、オークランド某所のビルにある、この一室だけは例外で
秋の夕暮れにも関わらず
窓ガラスが曇る程の熱気に満ち溢れていた
中を見ると・・・緊迫した表情の男達が
束ねられた黒いShirtの生地を中心に激しい議論を交わしている
男達はスーツにネクタイのビジネスマン風もいれば
ポロシャツにチノパンのラフな男も居る
ただ、共通しているのは皆、熱意に溢れた表情であると言う点である
そのビルには看板があった
”Sports Resources Limited”
本重箱では既出であるが、NZにおいてadidasやCarisbrook等のブランドを
委託生産(OEM)しているNZ大手のスポーツメーカーである
その男達の中に一人の大柄な日本人が居た
彼はaukrugby氏
AB's2002のAuthentic入手の際に尽力頂き、重箱では何度か登場しているが
NZ、日本のRugby関係者やRugbyメーカー、現役AllBlacks!とも親交があり
様々な情報も精通しているNZではちょっとした「顔」である
さすがのAuk氏も今回は、額にうっすらと汗をかいて
デジタルカメラを持つ手にも汗をかいていた
では、ここオークランドのadidas(Sports Resources)で何が行われているのか??
来月7月のTriNationsで使用される、2003新モデルへの背番号付がNZ協会立会いで行われているのである
ただ、その取り付け方法を巡って話がまとまらず、先程より激しい議論が交わされている
又、足元にRWC2003パッチ入りの(まだ袖の着いていない)Shirtが置いてある事から
これも今日の議題なのかもしれない
この状況に立ち会っているのが、Auk氏なのである
まだ一般には公表されていないAB'sのAuthenticを目の前にし
興奮しないわけが無い
その時の状況をAuk氏承諾の上で、届いたメールより引用する
(カ)ッコは管理人注釈
(2003モデル本物の)オールブラックのジャージーについての詳細が分かりましたよ。
ぼくが本物のジャージーを見ているときの興奮と
前は一枚の布でできていますが、 背中は2枚の布でできているので、 観音開きのように合わせて背中の真ん中で、 縫い合わせるようになっています 実際見た感じでは、このストレッチ素材の布に真ん中で切れていて縫い合わせるとなると どのように背番号を付けるのだろう?と、思ってしまうほどです。
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学術的考察説明
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例により前置きが長くなったので本編は一休みで、OBの登場である
かつてのAB's/Blues ロビンブルック氏は2004よりスーパーの店長である
NZの旅行の際は NewWorld
Milford店へ
本品の説明
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作りとしては、こんな感じである(黒で皆無いので、明るく加工した画像を併記)
体側部はメッシュ
襟は当初より襟本体と前立てが一体化したデザインにはなっている
ただ、本サンプル品はまだ襟の開きが大きく、やや高い
上記画像では「柔道着の襟の合わせ部分」の様になっているが
下記2003RWCレプリカでは、そこまで開いてはいない
重ねるとこんな感じ
襟の高さも、当初はもっと高かったようである
本サンプル、前述の通り「デザインのサンプル」なので縫製はややラフ
お気づきとは思うが、市販を想定しない社内的なサンプル、試作品なのでタグは一切無い
袖は短めのストーレートデザインである
前から見るとセットイン袖
後ろから見るとラグランと言う、かなり珍しいデザインは当初から考えられていたらしい
ご覧の様に、かなり複雑な縫製を施さないと
その様にはならない
ボタンはサンプルではあるが、adidasロゴ入りを使用
体側メッシュは2分割
つまり両サイドにかなり広くメッシュが使用されている
裏地の画像
襟裏はこんな感じで、開きが大きい
太さは縫製部を含め全体で2.5in
縫製は太目のポリ糸でザクッとなされている
サイズ表記は無いが、24.5in(胸囲49in = 124cm)
Tight Fitなので、これでXXL位なのかもしれない
総評:
まず、本品を提供してくれたAukrugby氏には本当に感謝である!
この様な素性のShirtを学術分析出来るのは、学者冥利?!に尽きると言える
本サンプルをみて、当初のコンセプトと修正された箇所が判明しAB's2003RWCの開発秘話を自身で確認した思いである
本品私服としてありがたく使用させて頂いています
05/07/15