訳あって4本線のワラビーズ
Spec
参考資料Australia Index
と言う訳で、話には何度か登場したが Peerless製のAustralia 1987のレプリカである 本品は、ある方より「学術研究の為に!」と管理人に寄付して頂いた次第 Rugby Shirt学全体の発展と言う観点からも恐縮至極である |
と言う訳で本品
この時代のレプリカで
今とは違い、襟も同色のオレンジ(Goldと呼んではいるが)
Socksはボーダー
経緯的な部分
|
複雑なのは経緯である、詳しくは下記1987 Australia by adidas(CCC)のページににあるので
そちらを参照の事
簡単に文章で書くと以下の通り
時は1987第一回RWCを目前に控えた時期
この当時Australiaの契約メーカーはadidasであったのだが
ARU内の政治的な圧力とエゴで
「せめてShirtだけは自国のメーカーにしよう」
となり、1987RWCでは、Shirtは自国のPeerless、短パンとSocksはadidasと言う
不思議な装束で出場したのである
しかし、Peerlessはオリジナルなデザインで作成したのでは無く
adidasのデザインでそっくりそのまま製造を行ったのである
それに呼応し、レプリカもAustralia国内で販売されたが
これも2本立て
正規のadidasは、現地のCCCに製造を依頼し CCCはNZ襟を急遽改造し、adidasのタグを付けて販売(ややこしい) |
|
RWCのみのPeerlessは、全体的には似ている物を販売したが adidasに遠慮?したのか 今尚続く「正確に再現したレプリカは販売せず」 の法則なのか袖に4本線のレプリカを販売した。これが今回のShirtである |
本品紹介
|
現在と違い、腹にスポンサーが無くシンプルな古き良きデザイン
メーカーロゴ無しで、左にエンブレム
由緒正しきNZ襟で、短めの前立てがGooooood!
襟の開きは小さい方が、格好がいいと言うのは持論
セットインでCCCと同じく、脇に三角の補強付き
長い年月を経ているので(うーむ、既に18年前)タグの表記は無し
胸囲は17.5inで胸囲35in(89cm)、感覚的にはSサイズ
エンブレムはこんな感じ(これに関しては後述)
と言う訳で、袖に4本線で首裏をぐるりと回るタイプである
本物はご覧の通り3本線だが、本品は4本線
(3本線はadidasの意匠の為、Peerlessのレプリカには使用出来なかったと推測される)
ラインは生地対し、織り込まれているタイプ
番手の高い(細い)糸で作られており、やわらかく薄いが目が詰まっているのでしっかりしている
ラインに関してはテープを縫い付けたタイプである |
裏地、内脇腹にタグが見える
本品、当時「日本で購入した商品」である為
日本販売に際し、製品に急遽日本語のタグが上から縫い付けられている
生地は70/30の綿Polyで、「38」はサイズであると推測される
つまり「38インチ」で96cmなので、実際の商品自体は小さめである
少し前迄は、サイズはインチのみで表示する事が一般的であった
Peerlessの存在意義
|
↓ |
どちらも、同じ1987Australiaのレプリカであるが
数奇な運命を辿って2005になり、管理人により学術的な比較がなされるとは又一興!
恐らく、本物自体はPeerlessが製造していたので、生地や色合いはこちらの方が正確で
エンブレムの途中で切れる襟の前立ての長さも同じであり
デザイン的には相違点があれど、仕様的には最も近い物と推察される
又、エンブレムに関し同時期にPeerlessより発売されたレプリカには
上記"AUSTRALIA"の部分に白い帯が入りその上に"AUSTRALIA SUPPORTER"となっている物もある
又、袖ラインに関しても5本線!と言うShirtの存在も確認されている
どうやら、Peerlessは1987後もカジュアルShirt(注)としてAustraliaのShirtを販売していたふしがあり
その為に数バリエーションが現存しているのでは無いかと、学術的には推測される
参考資料:Peerlessブランドで販売された、CCC時代のAusデザインを真似たカジュアルShirt |
注) 本来、この様な事は本来違法であるのだが 因みにサッカー界で同じ様な事があれば「犯罪行為」として認識される |
エンブレム比較
|
先日このページにて問題提起したエンブレム問題であるが
これに関しても再度検討してみたいと思う
1987 | |
1991 |
|
この順番で並べるとこんな感じで
皆デザインが違う・・・
実際には、ラグビーボール無しで、白いテープのデザインがエンブレム内にあるので
これが正解と思われる
総評;AustraliaのShirt史のマスターピースであると言える逸品!
ただ、管理人はこのモデルを正確に復刻しようと日夜野望を抱いている・・・
05/09/13