袖の研究
ラグラン? セットイン?何そで!? ・・・管理人は32のオヤジですので
誰も気にはしないが・・・
- どれも同じような作りのラグビージャージ,しかし上記画像中のジャージは「袖の造り」で二分される
- 上から,南ア97はセットイン,Eng99はラグラン,南ア99もラグラン,フランス95はセットイン
- と言う具合
- 何がどう違うのかは下記にて説明
その違いとは・・・
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セットイン(ANZACS XV)
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ラグラン(France
1999)
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取り付け方法 |
筒状の袖パーツを本体に取り付け |
首から脇の下を結ぶ線で「肩兼袖パーツ」を取り付け |
良い点 |
製造が楽,畳みやすい,コスト安 |
肩に負担がかからず楽,肩周りが広いので着脱しやすく動きやすい |
悪い点 |
袖が細い,多少窮屈,デザインが単調 |
たたみずらい |
一般的な例 |
Tシャツ,Yシャツ |
トレンチコート |
Topic |
昔からの製法,脇三角補強する物も有り |
登場はWWI,近年各方面で増えつつある |
古豪で伝統のセットインチーム
ANZAC
XV - AB's Alt - Australia1990
- と言うわけで,古くからの工法であるセットイン袖
- 肩の上で袖と本体が縫製なので「肩に縫い目を感じる」事もある
- CCCでは「窮屈さ」を緩和する為に,脇の下に3角形の補強を取り付け,動きやすさ対策と生地補強をしている
- 管理人はこれを勝手に「脇三角補強」と呼んでいる
England1991
- Cotton Traders物に代表される英国系メーカーには「脇三角補強」は無い
- しかし,CCCの袖が「平行=同じ太さ,な筒」なのに対し
- 英国物は「肩ラインは平行」で「脇の下のやや下から手首まで」の線を結ぶ「三角(形)袖」で対処
- CCCとCTの画像を見比べて頂きたい
- CCCの袖はまっすぐだが,CT物の袖は三角形である
- どちらもセットインの窮屈さを克服する工夫である
England1995
- England1997
- 肩の縫い目がやや斜めの物もあるが,首から縫い目が無い限りはセットイン
- Nike物は「脇三角」が埋め込まれる形で巧く縫製してあり見えない(コレクションページに画像有り)
Adidasの工夫
*adidasの様な大メーカーは各種ウェアを毎年大量に製造販売している関係上,他カテゴリーの様々なノウハウがさりげなく採用されたりしている
Romania1991
- Lions1997
- ルーマニアジャージは,立体的に縫製されており,平らな所に置いて伸ばしても平面にはならない
- 基本的にセットインの肩ラインは一直線であるが(上記Eng1991参照)
- ライオンズ物では「肩ラインを斜め下りのラインにし」,「脇の下→手首を一直線」にしている(逆三角形)
- セットインジャージは平らにすると「T」の字になるが,本来人間の腕は下に垂れるのでコチラの方が着易くはある
France1995
- このジャージに関しては,出来が悪く工夫も無いので管理人はコレクションページで酷評している
新進気鋭のラグランチーム
France1999
- Wales2001(非管理人コレクション)
- Nike1999からNikeは基本的に,ラグランの縫い目の上をテープで補強しているので分りやすい
- 2000よりReebokもラグラン化(あーこのジャージ欲しい・・・)
- どちらにせよ,ラグランは着心地が良い
England1999
- Englandもこの1999の2代目Nikeからラグラン化
- ラグランは昨今流行の「プロテクター」とも相性が良いような気がする
Crusedars2001
- Stormers2002
- おなじみ「短襟半袖ラグランadidas」
- 元祖を「1999All Blacks選手用」とすると,登場時からラグランである
- ただ,モデルによりラグランのラインが湾曲していたり直線だったりする
- ストーマーズは直線
Lions2001
- Hurricanes2000
- 「ラグラン=肩に縫い目無し」と言う特徴を生かした,肩3本ラインLions
- このデザインは上記クルセイダースやAB'sトレーニングを始め,2001Bathや2001Super12チームにも採用される
- 2000ハリケーンズは昇華プリント。ただラグランの大きな袖を生かしたデザインである
Bath2000
- Stormers2000
- ラグラン縫い目の3本線補強をデザインとしたバース2000,発想としてはNike1999物と同じ
- ラグランは斜めの線のデザインが可能
- ストーマーズ(南アadidas)は,直線の縫い目
まとめ
- どうもラグビージャージにはラグランが優れているような気がする
- 管理人は高校生の頃(15年以上前)に「デサントの日本製adidasのラグラン赤ジャージ」を着ていたが,当時としては珍しかった
- セットインはセットインで無くなる事は無いのであろうが,この先の新製品のデザインはラグラン化する事が考えられる
- ついにCCCもラグランを発売している
撮影後の風景
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